LUNA SEAで学ぶ「付点八分ディレイ」の魔力

今日は「付点八分ディレイ」の話。

おそらくエレキギターを弾く人にしか分からないであろう専門用語だが、実は数々の名曲にはこの技術が使われている。
あなたの好きなアーティストも使っているかも知れない。
いや、間違いなく「意識高めのギタリスト」だったら一度は必ずやっているはずだ。

ふだん何気なく聞いていた曲も、「あー、これが付点八分ディレイね!」と思いながら聴いてみると、また別な楽しみ方が生まれる気がする。
今回は実例をいくつかあげながら、その魔力と魅力を紹介したいと思う。


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そもそも、「付点八分ディレイ」とは何だろう。
もともとはU2というバンドのギタリストであるThe Edge(ジ・エッジ)が編み出した奏法である。
具体的な理論は置いておいて…一言で言うと「弾いた音が倍になるスゴイ効果」のことだ(笑)。


記事のタイトルに挙げたLUNA SEAの曲を例に、実際に聴いていただいたほうが早いだろう。
誰でも知っている「IN SILENCE」のイントロが、まさに付点八分ディレイのお手本フレーズだ。

公式MVがめでたくYouTubeにアップロードされたので、ぜひご覧いただきたい。





…そう、この「テケテケテケテケ」というSUGIZO氏の奏でるアルペジオが、「ザ・付点八分ディレイ」である。

ディレイというのは、ギターの音を「やまびこ」のように繰り返し鳴らすエフェクト(効果)のこと。
残響音が鳴るタイミングを、曲のテンポにあわせてうまく調整してあげると、手元で弾いている音が二倍になって聞こえてくるのだ。

これを魔法と言わずして何と言おう。
現に、このイントロのフレーズをディレイなしで弾け!と言われたら、僕には120%無理だ。

裏を返せば、ある程度なんとなくポロンポロンと弾いているだけでそれっぽく聞こえてしまう「省エネ奏法」とも言える。


初期で言うと「MOON」の幻想的なイントロが懐かしい。

最近であれば「宇宙の詩 〜Higher and Higher〜」でもふんだんに付点八分ディレイが盛り込まれている。

2番のAメロからはもう全開。
しかしこうしてMVをじっと見ていると…SUGIZOの手元って忙しそうだな。



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せっかくなので、LUNA SEA以外の国内アーティストの実例も挙げておこう。


■サカナクション「白波トップウォーター」

随所でディレイは使われているが、特にラストのサビが終わり、アウトロに差し掛かる4:44あたりから本格的に炸裂。
岩寺氏、約40秒、とにかく延々と畳み掛ける!

ギタリスト心理として、ずーっとやりたくなる気持ちは分かる。
なんだったらこのままインスト曲にしてやろうか!という位、エンドレスで弾いていたくなる。
ちょっと取り扱い注意の奏法なのだ。




■back number「高嶺の花子さん」

みんな大好きbuck numberも、付点八分ディレイで名曲を作っている。
27秒あたりからのフレーズを聴けば、一発で「この曲」と分かるほどの特徴を持っている。

仕事の付き合いなどでカラオケに行くと、そこそこの確率でこの曲を入れてこられる。
曲は好きなんだけど、どうかデュエットを強要しないでほしい。ひとりで楽しくイエモンを歌いたいんだ。




■斉藤和義「やさしくなりたい」

「家政婦のミタ」を思い出す名曲。
イントロ、サビで使われている。

ショートバージョンで恐縮だが、MVをリンクしておく。
ヘッドホンで聴くと、左側からあの「魔法のフレーズ」が聞こえるだろう。そうそう、これこれ。承知しました。



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といった具合に、「名曲のあるところに付点八分ディレイあり」である。
ご自身のお気に入りの曲にも、もしかしたらこっそり使われている技法かもしれない。

耳を澄ませば、魔法が聞こえてくるかも。


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