「人間椅子倶楽部」を語る

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思い出に残っているテレビ番組ー
皆さんはあるだろうか?

僕にとってのそれは、ダントツの一位が「人間椅子倶楽部」だ。

人間椅子というロックバンドを知る

「人間椅子」というバンドがある。

あえて一言で表現するならば…ブラックサバスと日本文学の影響を色濃く受けた、3ピースハードロックバンドだ。


イカ天時代なら「ねずみ男」、最近なら「白塗りの坊主」のイメージをお持ちの方も少なくないはず。


根強いファンは多いものの、あのオズフェストへの出演・ももクロへのギターとしての参加・海外からのYouTube動画試聴増加・新アルバムのランキング過去最高位更新…といった近年の状況を踏まえると、活動30年余り経過した今が、ある意味一番の「絶頂期」と言えるかも知れない。


興味のある方は、Wikipediaの解説を一読いただきたい。「人間椅子愛」にあふれた、秀逸な考察が楽しめるはずだ。


さて、そんな人間椅子の和嶋信治、鈴木研一は、何を隠そう、僕の故郷・青森県出身である。
彼らが1994~1999年の間、地元・弘前市内のライブハウスで収録し放送していたローカル番組…これが「人間椅子倶楽部」なのだ。

実際には、8か月ほどの中断期間はあったようで、僕がリアルタイムで視聴していたのは第2期(1998年4月5日~1999年4月25日)であった。





人間椅子倶楽部の時間がやって来る

視聴を始めたきっかけは確か、当時バンドを組んでいたギタリストの友人からの勧めだった。

「日曜日の深夜に、人間椅子が面白い番組やってるよ」…と。


「サバスっぽいスゴいバンド」くらいしか事前情報がない状態で、両親が寝静まったあと、こっそりリビングのテレビをつけ、青森朝日放送にチャンネルをあわせた…。


「こんばんは。人間椅子倶楽部の時間がやってまいりました」

と、長髪の鈴木氏が(おどろおどろしい口調で)挨拶をはじめた。



僕は、とんでもなく背徳的なモノを目にしている…「トゥナイト2」以上に。
そう感じたのもつかの間、鈴木氏は津軽弁で

「こないだ、スロット打ってだんだけどさ、あだまいだくなってまってさ…」

と、(割とどうでもいい)近況を語りだしたのだ。

もう、理解不能だ。
しかし、その世間話に引き込まれるまで、そう時間は掛からなかった。


和嶋氏が聞き役にまわり、間に挟まれた後藤マスヒロ氏が苦笑いしている。
これは、音楽番組なんだろうか?

と思っていたら、「今日は『キングクリムゾン』(略してキンクリ)の曲をやってみたいと思います」とのこと。


え!?3ピースで『キンクリ』なんか出来るの?
と思っていたら、本当に「太陽と戦慄 パート2」の演奏が始まった。


…マジかよ?
3人でこの超難解な楽曲を、見事に再現しているじゃないか。
ブラウン管の前で、7分間息を吞んだ。


次の週から、毎週欠かさず観続けたのは言うまでもない。


一時期、盟友・大槻ケンヂと内田雄一郎がゲスト出演していたことがある。
PUFFYの「渚にまつわるエトセトラ」を楽しげにセッションしている姿を見せられた。


演奏技術は超一流、トークはゆるゆる。
大槻ケンヂは津軽弁のリスニング力を持っている。これだけでも尊敬に値する。



高校二年生の一年間、なんとも奇妙な楽しみに魅せられてしまったものだ。
高校三年生の夏は、人間椅子…ではなく、ブラックサバスのコピーをやることになったのは、きっとこの番組のせいだと思っている。


皆さんにとっての「青春のテレビ番組」は、なんだろうか?

YouTubeで過去の名場面を楽しめるこの時代、時々は見返してみるのも良いかもしれない。

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